緊急事態宣言が解除され、コロナウイルスの感染者も減ってきているという事で、久しぶりに友人に会いに行きました。
東京から電車で1時間半くらいの所です。静かな田舎で、紅葉もちょっぴり始まっていました。
友人が、農協の婦人部が運営している美味しい郷土料理のお店に連れて行ってくれました。
びっくりしたのは、料理は勿論美味しいのですが、その盛り付けがとても美しいのです。
青掻敷(かいしき)が素晴らしいんです。
掻敷とはお料理の下に敷いたり、飾りのことですね。
天ぷらなどの下に敷いてあるのは「紙掻敷」、緑の葉っぱなどは「青掻敷」って言うんです。
料理の盛り付けに使っている籠も素敵なのですが、なんとその婦人部のリーダーの方が編んでいるのだそうです。
掻敷のみどりの笹の葉、もみじ、銀杏の葉、桔梗の花なども、綺麗なものを採取してくるのもリーダーなのだそうです。御年88歳の小柄なおばあちゃんです。
創業当時、東京のある料亭の方が、たまたま、この店に寄り、その盛り付けの美しさを見て、籠を注文していったそうです。
そして、青掻敷の注文も来るようになったとか。
春なら、菜の花、梅、南天、桃の花、タケノコ、桜
夏ならショウブ、キュウリの花や葉っぱ、クマザサ、紫陽花、ほおずき、緑のもみじ
秋なら紅葉、小菊、フジバカマ、銀杏の葉っぱ、柿の葉、栗のいが、栃の葉、
冬なら松葉、ひいらぎ、ヒノキの葉っぱ
注文はメールで来るんですよ。
凄いでしょう? 御年88歳の方がタブレットを使いこなしているんですよ。
最初の頃は、携帯も使っていなかったそうです。
好きな仕事がしたい一心で使い方を学んだのだそうです。
コロナ禍で、注文がない時もありましたが、この頃はまた、少しずつ増えてきたそうです。
いつまでも、綺麗な籠を編んで、綺麗な葉っぱや花を採取に、野山を駆け回って下さいね。
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